atoiuma’s blog

人生あっという間。マイペースにおもしろく。

ライフシフトを読んで思ったことをいくつか

遅ればせながら、ライフシフトを読んだ。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

 2016年の本だから、3年前。

 

「今現在50歳未満の日本人は、100歳生きると考えたほうがいい」と著者は主張する。私たちの寿命は過去200年間伸び続けている。この流れは日本だけではなく、他の先進国、新興国にも見られる。人類はどんどん長生きになっている。

 

また、今まではずっと「教育→仕事→引退」の3ステップで社会が回っていた。60歳〜65歳で引退し、あとは年金生活。平均寿命が80前後だったし、年金システムもしっかり機能していたからそこまで問題はなかった。

 

ところが、これからは100年時代だ。そうなると、いろんなシステムが変更を余儀なくされる。

 

まず、年金はどう考えても厳しくなっていく(高齢者が増え続け、若者が減っているから)ので、老後のお金は自分たちでなんとかしないといけない。すると、働く期間を伸ばさないといけなくなる。70歳まで働くことは当たり前になる可能性が高い。人によっては80歳でも働いて税を納めるのかも。うわー、しんどいな。働くことを苦役と考えている人にとって、人生はさらに辛いものになる。今あちこちで「好きなことをしよう!」と言われているけれど、確かにそっちの道に舵を切れる人は切っておいた方がいいかもしれない。

 

寿命が伸びると、健康が超大事。若いうちに体を壊してしまうと、壊れた状態で100年時代を生き延びないといけなくて、精神的にも経済的にもしんどい。これから日本は予防医学が急速に普及するかも。健康関係のビジネスは伸びる?

 

人生の3ステップにも影響が出てくる。学校で学んだ知識で変化の早い時代を何十年も生きることは厳しい。知識や技術が陳腐化するからだ。そうなると、例えば40歳で大学に入り直しとか、50歳で専門学校なんてことが起こってくる。今よりも人生が多様化し、一生に一つの仕事ではなく、どこかでキャリアチェンジをしたり、旅に出て見聞を広めたり、学校に通って技術を習得するなどのアクションが起こってくる。これはちょっと面白い。

 

そんな変化の多い時代になると、格差も広がる。情報を持つものと持たないもの、能力があるものとないもの、変化を求めるものと嫌うもの。しっかりとした自分を持ち、主体的に行動できる人にとっては随分いい時代かもしれない。もう今までのやり方は通用しないので、若者はどんどん実験をして、100年時代の正解を探り当てようとしていく。

 

どんどん人生が伸びていくと、若い時の価値も上がる。出産年齢は寿命と違ってあまり変化しないようなので、子供を産むということが今よりももっと「若いうちにしかできないこと」となって、今よりも子供を産む人が増えるかもしれない。

 

高齢者が増え、寿命が100年となると、熟年離婚が増えそう。80年ならまだしも100年になると、「そこまで一緒に居たくない」とか、「もう我慢の限界だ!」とか、「もう1回青春したい!」なんて思うこともあるんじゃないか。離婚はもう当たり前になってるからハードルは低いし、女性の経済力もついてきてるし、どんどんみんな年齢の割に若くなってきているし。60歳以上限定の街コンなんかも流行るかもしれない。あ、この流れで言うと、女性もしっかり職を持っておいたほうがいい。100年時代に専業主婦ってのはかなりリスクが高いと思う。いざという時、取れる選択肢がだいぶ少なくなるので。

 

別の落合さんの本で読んだけれど、政府は2017年から「人生100年」という前提で動いてるらしい。すでに変化は始まっている。目の前のことも大事。でもちょっと遠くを見ておくことも大事。

 

インターネットが発達し、アフリカのマサイ族ですらスマホを持つ時代。格安のLCCのおかげで気楽に海外に行ける時代。SNS、ブログ、youtube等で気軽に発信できる時代。この時代に生まれて良かったなあとは思っているんだけれど、80歳まで働く世界はちょっと嫌だなと。色々頑張ったり頭を使ったり休んだりして、なんとか人生面白く生存できたらいいな。

 

とりあえず運動してストレッチして健康増進から始めている現在。