ブログを始めてからというもの、ずっと低アクセスを維持し続けているこのブログに、変化が起きた。いきなり大量のアクセスがあったのだ。
なんだなんだと思ったら、どうやらひろゆき氏が先日書いたブログ記事のツイートをリツイートしてくれたらしい。37万人以上のフォロワーを持つ人がリツイートするとこうなるのか。すげえ。。。落ち着いて考えてみれば、37万ってとんでもない人数だ。東京都北区の人口が35万人ほどだから、それを上回る。インフルエンサーという言葉があるけれど、フォロワーがたくさんいるということの凄みがわかった。
さて、では本の感想を。
日本の未来が暗いということも含めた未来予測、日本を良くするための解決策の提示、成長が止まった日本でどうサバイブしていくかなどが語られている。
今までの本でも言及している通り、日本には明るい未来はないと。落合陽一さんは日本最高戦略で希望を説いたけれど、やっぱり現実的には厳しい。少子高齢化は進み、来年には日本人女性の半分が50歳以上になる。マーケットは縮小し、経済の成長率も低いまま。
その上で、今年消費税が10パーセントに上がる。給料が上がるわけではないから、消費が抑えられる。するとビジネスの儲けが減り、給料がさらに減る、そんな流れ。
また、来年にはオリンピックが控え、それに向けて様々な投資が行われ、雇用も生まれている。しかしオリンピックが終わってしまえば、それらは消える。職を失った人たちが再雇用できるかはわからない。
市場が小さくなっていく中で、日本はこれから競争が加速する。経済が伸びないので、椅子取りゲームになってしまうと。優秀な人はいいけれど、それ以外の人は職にあぶれたり、低所得者になる。格差はさらに大きくなる。
というわけで、日本の未来は暗い。
でも、日本全体がダメでも、個人では案外楽しく生きられるんじゃないかと。インターネットが普及していろんなものが安く手に入りやすくなったし、人と比べることをやめて生きていけばいい。この思考法は以前の本でも語られている。日本全体と自分を切り離して考えよう。
私自身は弱者で、これから日本に住み続けても面白い人生は歩みづらいのではと思っている。日本人は勤勉だし、社会もきっちりかっちりしていて、その中でサバイブして行けるかというと、厳しいんではないか。優秀で我慢強い勤勉な人たちと椅子取りゲームなんてしたらやる前から結果が見えちゃっている。かといって海外に行けるスペックを持っているわけでもないんだけれど。
真正面から勝負したら負けるので、なるべく競争しないでサバイブしていく道を。英語とITが必要だからとそれを磨いても、それはレッドオーシャンに突入することを意味する。みんながやっていることは、競争が激しいという当たり前の話。だから語学をやるなら英語や中国語もいいけれど、インドネシア語のようなマイナー言語を。そんな発想でうまく隙間を見つけられればいい。
面白かったのは、いまの時代、人の役に立つ仕事は儲からないという指摘。
世界中の航空会社の利益を全部足しても、フェイスブック1社に勝てないらしい。フェイスブックがなくなっても生きてはいけるし大きな問題はないけれど、飛行機が飛ばなくなったら大惨事だ。先進国は皆衣食住を安く手にいれることができるので、モテるため、人生を楽しむためという生きるためになくても構わないものにお金をかける傾向があると。で、そういうビジネスの方が利益率が高い。さらに、人の役に立つことがわかっているものにはすでに多くのライバルが集まっていて競争が激しいと。よって、人の役に立ちたい!と思って働くと、儲けることは難しい。
なるほどなあ。就活をしている身としてその視点は学びになった。人の役に立つことと儲けることは今の時代別物として捉えるべき。
それにしても、ひろゆき氏の話はわかりやすいなーと思う。しっくりくるんですよね。つまりそれは、論理的に説明されていて、わかりやすくするための具体例が身近なものでおもしろエピソードだからなんだろうな。池上彰さんとはまた違ったわかりやすさに感じる。
じゃあどうしたらひろゆき氏のような思考ができるんだろうと考えてみると、まずはとにかく知識なんだと思う。社会がどのようなシステムで出来ているか、お金の流れはどうなっているか、法律にはどんなものがあるかなどなどいろんな情報を集める。そして、それらを組み合わせて仮説を立て、検証し、ブラッシュアップしていく。そうすれば未来予測の精度は上がっていく。
あとは観察なんだろう。たまにひろゆき氏の発言を聞いていると、「宇宙人が人間について語っている」ような感覚を覚えることがある。彼は昔から「自分は人と違う」という感覚を持っていたらしい。だからこそ、一体どこが違うのかを観察する。そうすると、一般的な人間とは何かがわかってくる。大学は心理学部に通っていたらしいけれど、何か関係があるのかな。
というわけで、面白い本でした。つい先日お金についての本も出版されたらしいので、そっちもチェックしたい。