atoiuma’s blog

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イスラムについて勉強したのでメモ

昨日、イスラーム圏の断食月であるラマダンが終わった。

 

実はラマダン時期にインドネシアに行こうと企んでいたのだが、現実は厳しかった。行ってみたかったな、インドネシア。味わってみたかったな、ラマダン。

 

さて、今回はイスラムについて学んだことのメモ。読んだ本はこちら。

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

 

 

イスラム唯一神アッラーに従うの意味。イスラム教徒とは、イスラムする人、つまり教えに従う人たちのことを指す。神様が全てを決めるので私たちは従うだけ。だから、成功も失敗もただ受け入れる。成功したのは自分に才能があったからじゃなく、たまたま。失敗も自分の能力が低いのではなく、たまたま。子供を授かるかどうかも、結婚がいつまで続くかも、天国か地獄かも全部神様次第。自主性がないとも言えるし、余計なストレスを抱えずに生きている人たちとも言える。

 

面白いのは、神は一つという考えなので、ユダヤ教キリスト教と同じ神を信仰しているということになる。もし別の神様になってしまうと、神様が複数いることになってしまうので。

 

日本と違って遺体は焼かずに埋葬する。世界の終わりがやってきたとき、神様が降りてきて一人ずつ天国に行くか地獄に行くかのジャッジ(最後の審判)が行われるのだが、その時に肉体がないと困るから。面白い。

 

イスラム教徒は今世界で15億とも16億とも言われている。当然人によって敬虔度に違いがある。イスラム教徒は豚肉とお酒を摂取しないのだが、酔わなければいいんだと解釈してお酒を飲む人もいるし、お菓子に入っている微量なものでもアウトな人もいる。

 

ただ、みんなに共通しているのは死後の世界を信じていることみんな天国に行きたいので、そのために必要な善行を積むことを大事にしている。だからイスラム教徒は割と優しいそうだ。実際六信五行という教えには、喜捨といって寄付のすすめがあり、それは神様への寄付ということで天国に近づくとのこと。

 

もちろん彼らも人間なので、意地悪をしたり、観光客相手にボッタクリを働くこともある。しかしそのあとには、何かいいことをして取り返そうとするというから面白い。ちなみに、イスラム教徒の物乞いはお礼を言うことがないらしい。「俺に寄付できるおかげでお前さんは徳が積めて天国に近づけるんだ、感謝しな!」くらいの気持ちだと言うことで。この話、インドでも聞いたことがあるな。いいね!

 

イスラムと聞くと、正直怖いイメージがある。「テロ」の言葉がどうしてもちらついてしまう。しかし著者は、むしろ子供連れの旅行にイスラム圏はオススメだと言う。というのも、イスラムの教えは弱者救済だから、お年寄りや子供にすごく優しいらしい。お医者さんも例外ではなく、患者さんに対して親切な方が多いとのこと。それは知らなかった。ちょっと確かめてみたい。ちなみに、イスラム教が国教であるマレーシアに行ったことがあるけど、特別優しいという印象は受けなかった。

 

なお、子供と年長者の他に、女性も大事にする文化。家の中で一番強いのはお母さんということです。

 

女性といえば、イスラム圏の人たちはヒジャブと呼ばれる布を被っている。その理由は、男性に変な気を起こさせないため。個人的にこれは発見で、実際に写真を見比べればわかるけど、髪が見えるかどうかで印象は劇的に変わる。布に覆われてしまうと確かに女性の魅力が減っているように感じる。女性の美しさってのは髪によるところが大きいんだなという発見。美容室にお金をかける女性への理解が増した。

 

もちろん、家に帰って旦那と二人きりになる時は、ヒジャブはつけない。警戒する必要がないからだ。外見に無頓着なわけじゃなく、外での男性トラブルを避けるためのヒジャブなので、中はしっかりおしゃれしていることが多いそうだ。なお、下着も派手らしい。もちろん直接見ることはできないが、街にある下着屋さんを眺めれば想像がつくとのこと。ちなみにちなみに、旦那さんが奥さんの下着を買いに下着屋さんに行くことは普通のことらしい。すごいなそれは。。。

 

注意事項として、男性が女性をまじまじと見るのはご法度。まあこれは日本でもよろしくないけれど、イスラム圏ではより注意が必要。というのも、男性が女性に微笑むとそれだけで誘惑と認定されるらしい。イスラム教徒の夫婦は一般に日本や欧米よりも固く結ばれていることが多いそうで、微笑んだことからトラブルに発展するケースもあるとか。これはちょっと怖い。

 

一夫多妻制について。四人までオッケーということだけれど、もともとこの制度ができたのは、戦争等で稼ぎ頭の夫、父親が亡くなって生活に困窮している女性を助けるためのものらしい。性欲を爆発させるためのシステムではないと。さらに、どの奥さんにも平等に接するというルールもある。つまり、一人目に飽きて二人目にぞっこんになっても、プレゼントは同じ頻度に同じ額のものを渡さないといけないし、それこそ性交渉の数ですら統一する必要がある。なるほど、思っていたよりもずっと大変そうだ!

 

ちなみに、結婚する際にはあらかじめ男性側が女性側に婚資と呼ばれるお金を払うらしい。それは離婚する際も取り返すことができないもの。言ってみれば、結婚するときに離婚した際の慰謝料を前払いしているようなシステム。つまり、イスラムでは全てが神様が決めることで、永遠の愛なんてハナから信じちゃいないという話。友人知人を呼び寄せてみんなの前で永遠の愛を誓うキリスト教とは大きく違う点。面白い。

 

 

まとめ

たくさん書いてしまった。他にもいろんな情報が盛りだくさん。楽しくイスラム文化を学べるのでよければどうぞ。

 

この本で得た知識を元に現地を訪ねてじっくり観察し、人と交流し、文化を味わいたい。

 

やっぱり私は異文化が好きだわ。日本と違う世界が存在してくれて本当に嬉しい。