なんと、就職が決まった。決まってしまった。
嬉しいような悲しいような。いや、嬉しいかなやっぱり。
なんやかんやで1年近くかかってしまった。のんびりしたつもりはないし、セミナーとか就活応援コースみたいなのに参加したりもしたけれど、てんでダメでしたね。納得いかないことはインプットできないし、実践も無理。多少のエッセンスを盗んであとは自分のやり方でやる形になりました。だから時間がかかったのか。。。
就活に関しては、田中泰延さんの本が面白かったしためになった。電通のコピーライターとして働かれていた方なので、どうやったら人の注意を惹きつけられるか、商品を宣伝できるかに詳しい。それがユーモアたっぷりの文体で書かれているから、楽しく勉強できる良い本。ちなみに、一応は文章術の本です。
受けた会社の総数については、80社くらいまではメモしていたんだけど、それ以降は面倒になってカウントをやめた。書類落ちも含めれば、150社くらいは落ちたんじゃないかと思う。まあ150全てに全力を向けたわけじゃないのでこんなのは参考程度だけど。
やっぱりそれだけ落ちているとやる気もなくなる。学習性無力感というやつだ。緊張しなくなるというメリットはあるけど、やっぱり失敗を重ねることはメンタルに良くない。人間、成功体験を積み重ねて自信を育んでいく生き物なので。
じゃあなんで続いたのかというと、面接が好きだったことが大きいかなと。
基本的に人と会うのが好きで、それも少人数であればあるほど嬉しい。面接官とサシでいろんな質問を受けながらおしゃべりするというのは刺激的なことだった。イレギュラーな質問が来た時が一番嬉しくて、さあどう答えようと短時間で考えるのが面白かった。質問力を磨こう!なんて本があるけど、確かに良い質問ってのは存在するんだなあと。いい質問されるとすごく嬉しいですよ。気づきにつながります。
あとは単純に、いろんな会社に行けるのが楽しかった。幕張メッセも行ったし、ブラック臭がするところも行ったし、若手のいかにも怪しい社長と面談したりもした。フランス人とサシで英語で会話したり、スカイプで韓国人と英語面接ってのもあった。どれもいい思い出だし、経験になった。
つまりあれですね、就活を勝つためにやっていたというより、好奇心でやっていた。だから落ちまくったのかもしれない。でも、割と楽しくやれたしそれでいいかなと。やっぱり気持ちが乗っかっていかないと私は動けない。
引きこもりについては、基本的にオープンに話した。そこを隠すと私の人生の物語がうまく説明できなくなるので。
ここが結構面白くて、興味を示さない層と、グイグイくる層に別れるんですよね。今回受かったところはもちろん後者で、「どうやって引きこもりから脱出したんですか?」と聞かれた。ざっくり大まかに言えば、マイペースに成功体験を重ねていくことでしかないんだけど、具体例を添えて伝えると面白がってくれる人は結構いる。
日本企業では失敗とか履歴の空白がよろしくないらしいけど、シリコンバレーではむしろそれを評価すると聞いたことがある。会社を潰したという失敗は、絶対に多くの学びを得たに違いないし、何よりチャレンジ精神がある!みたいな。引きこもりから脱出したという経験も、それに近い感覚でポジティブに受け入れてくれるところもあるのかもしれない。ないのかもしれない。
正直なところ、今回受かった決め手は「TOEICのスコア」な気がしている。今年の序盤はずっと590点で活動していて、3月だか4月だかに750点を取った。すると、そのあとの面接から、少し相手の対応が変化したような気がした。今回の面接でも、「英語ができるんですね!私より点数が高いです!」という入り口から始まった。750点という点数が高いんだか低いんだかわからないが、とりあえずは「英語ができるっぽい」くらいの信用は手に入るようだ。はっきり言って、590点の時と今とで英語力はそんなに変化していないと思う。TOEICという「テスト形式」に適応するよう訓練しただけ。それでも評価が変わるのなら、やっぱりペーパーテストとか資格ってのは大事なんだなあと。
ああ、これが俗にいう「ハロー効果」ってやつなのかな。ふろむださんの本で読んだぞ。この経験は面白かったので、TOEICは800超えるまでやってみたいと思っている。
まあそんなわけで、とにかく就職が決まったのです。だからインドネシアの旅は、最後の旅だったわけです。
これでもう、今までのように自由に休みを取って国内外をふら〜っと旅することはできない。そういう意味で、翼はもがれた。ひえー。でも、その分「経済力」という自由は手に入る。それに、あちこち遊びに行ったおかげで、世界に何人か知り合いがいる状態が手に入った。彼ら彼女らが日本に遊びに来た時は会えるし、何かあればメールも電話もできる。この環境は私にとってとても重要で、大きな癒しと希望になる。息苦しさから逃れるには、世間を増やすことなんだ。
今朝、上海の友人からデキ婚したという連絡が突然入った。なんとまあ!上海の結婚式なんて滅多に参加できるものじゃないし、ぜひとも行きたい!ところが、式は挙げないらしい。上海は華やかなイメージがあるからてっきり盛大にかますのかと思ったら、最近の若者は違うんだと。面白い。ちょっと仕事が落ち着いたらベイビーの顔でも見に行きたい。上海なら近いし、週休2日の正社員ライフでもなんとか行けるだろう。ああ、希望はあるぞ!
あーだこーだと書き連ねてきたけど、入社して3日で辞める可能性もある。私の友人は、持って2週間だろうと予測している。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。やってみないことには始まらない。岡本太郎だって、三日坊主で構わないから思い切りやってみろと言っている。
よし、やってみよう。
いよいよ新時代、令和っぽくなってきたぞ。 ネクストステップへ!