熱海1泊2日の後編。
前編は調子に乗って9000字というなんとも鬱陶しい量を書いたわけですが、後編はコンパクトに終わります。たった2500字なのでご心配なく!
朝6時過ぎに起床。ベッドにいてもしょうがないので、共有ルームに出て書き物をしたり読書をしたりぶらぶらしたり。
強く願うことが大事。
誰もいない空間が好きだ。
時間は8時過ぎ。だんだんと人が動き出して来た。そろそろ朝ごはんである。おかずの干物は向かいにあるお店で買うシステム。いくつかお店があるんだけど、私は小沢ひもの店を選んだ。だってここ、和銅3年開業ですよ。710年、平城京遷都の年ですよ!奈良時代ですよ!ちょっと昔すぎてよくわからない。
オススメは、さばみりんとのこと。かますも美味しそうで迷ったけど、サバにした。昨日のサバサンドもえらい美味しかったし。
向かいにあるから、歩いて10秒。すぐにサバ炙り作業に入る。
料理なんて全くできない私でも、優しくて綺麗なお姉さんがやり方を教えてくれるので大丈夫。というか、ただ皮の方を下にして焼いて、そのあとひっくり返すだけ。いい香りがプンプンしてきて待ちきれない。
ご飯と味噌汁は宿から提供される。これぞ日本の食卓だ。
肝心の味だけど、めっちゃ美味い。正直にいうと、私は普段焼き魚を食べない。あまり好きじゃないのだ。でもせっかく熱海に来たんだしってことで挑戦したが、思わずニヤニヤしちゃうくらい美味しかった。昨日のサバサンドもそうだけど、本当にたっぷりと脂が乗っていてごはんがススムくん。感動した。これは人に自信を持ってオススメできるクオリティーだ。
美味しく頂いて、済んだ食器を洗っていると、スタッフの女性が来て談笑。将来は海外で働きたいと思っているらしい。お、私と一緒ではないか!いいね!どこに行きたいか聞くと、マレーシアだという。マレーシアってほんと人気だな。個人的にはあまり住みたいとは思えなかった国だけど、日本人が住みたい国ランキングで13年連続1位。ちなみに、私が好きなタイは2位だ。
すると、なんと彼女の恋人もタイが大好きで、先月も2週間ほど旅行に行っていたという。おお、なんという奇遇!是非とも会いたい!
ところが、彼は夜出勤だという。私は正午には帰路につかないといけなかったので、泣く泣く断念。惜しかったな。。。またの機会に。
さあさあ、泣いている場合じゃない。私にはチェックアウト前に行かないといけないところがある。大湯だ。徳川家康も入浴したとされる、大湯だ。昨日は花火もあってバタバタしていたから行けなかったのだ。9時からオープンということで、早速向かった。
ほうほう、家康は1597年と1604年の2回熱海に湯治に来たのか。彼のおかげで熱海の名前は全国に知れ渡った。
温泉については門外漢なので何が良いとかはわからないけれど、露天風呂もあって気持ちよかった。昔、鬼怒川温泉で働いていたことを思い出した。あの時は布団の上げ下げから食事の準備まで大変だったな。それも良い思い出だ。露天風呂で昔を回想とか、私も立派なおじさんだな。ショックだ。
ちゃんと休憩室もあった。クーラーがしっかり効いている。風呂から出て火照った体にとっては天国だ。ちょっと横になっちゃったりして。まずい、ずっと寝てたい。どこにも行きたくない。東京にも帰りたくない。
そうはいっても貧乏人は帰るしかないので、宿に戻ってチェックアウトを済ます。良いところだったな、MARUYA。是非ともまた来たい。今度は渡辺さんに恋愛相談に乗ってもらったり、タイ好きのスタッフさんとヤードムはどのフレーバーが好みか語り合いたい。
さて、12時には熱海駅発の電車に乗らなければいけない。あと1時間しかない。しかし、私にはまだやり残したことがある。
ボンネットだ。あの三島由紀夫がご贔屓にしていたという喫茶店。ここが、今回の旅の最終目的地だ。
1952年創業。昔ながらの喫茶店だ。
人気メニューであるハンバーガーを注文した。
おお、お肉が美味しい。昔ながらの喫茶店でハンバーガー、良いね。あと5つくらい食べたかったけど時間とお金がないので諦めた。
これにて全ミッションが終了した。あとは帰るだけだ!時間もないことだし、早足で帰る。
ところが、まいった。すげえ坂だ。来るときは下りだったからそんなに意識しなかったけど、結構しんどい。甘いものなんて食べてないでもっと痩せておけば良かった。。。んなこと言ったって、やるしかない。歩け歩け。登れ登れ。タクシーに乗るお金は、やっぱりないのだ。
駅前に着いた。ああ、達成感。駅前にはマクドも笑笑もある。熱海銀座周辺はチェーン店がジョナサンくらいしかないので、ちょっと新鮮に感じる。
いよいよ熱海を離れる。たった1泊しかしていないのに、3泊くらいした気がするのはなぜだろう。それが熱海の時間の流れ方なのだろうか。なんだかちょっと寂しくなってしまったので、慣れないビールを買って飲んだ。うげ、美味しくない。やっぱりビールよりコーラの方が美味しいわ。失敗した。
はい、これにて熱海1泊2日の旅、終了です。おつかれさまでした。とても楽しかったです。皆さんは楽しかったですか?
まとめ
- 熱海はV字回復を遂げたと言われるが、これからが正念場である。
- ゲストハウスMARUYAは情報も手に入るし、アクセスもいいし、20代後半〜30代前半の女性をターゲットにしているだけあって清潔だし、何より710年創業小沢ひもの店の美味しい干物を朝食で食べれるサービスもあるのでオススメ。是非ともサバみりんを!
- ゲストハウスの仕事は意外にも掃除が7割を占める。また、ゲストハウス単体で利益を上げて生活していくのは難しい。
- 熱海銀座はチェーン店が少なく、多くの個人経営店があるのでコミュニケーション含めて楽しめる。
- 熱海の花火は混まないしストレスも少ないのでぜひ。大切な人と来ると良い。簡易な椅子やシートを持って来ると、尻を痛めずに済みます。
- 温泉もあるし、1月から日本列島最速で咲き始めるあたみ桜もあるので、冬に来てもいいと思う。
- 東京から鈍行2時間だし、時間の流れもゆったりしている。2拠点居住、いかがですか?
- また行きたい!
- お金がない!Money is life!
参考文献
熱海の奇跡 市来広一郎