atoiuma’s blog

人生あっという間。マイペースにおもしろく。

ついにしょぼ喫の飲むチーズケーキにトライした

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3回目の訪問。時間が出来たので、前から興味があった飲むチーズケーキを頂きに参上した。

 

今日のマスターは、ミーミーさんだ。彼女と会うのは2回目。

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ああ、飲むチーズケーキってずっと言ってたけど、フローズンチーズケーキというのか。

 

早速注文すると、在庫が半人前しかないという。ミックスベリーなら一人前用意できると言われ、でもベリーに興味はないなあ。俺はチーズケーキが食べたいんだ。

 

すると、プリンアラモードもちょうど半人前あるという。お、じゃあハーフハーフでどうだろう。話は決まった!二つの味が同時に楽しめるなんて、逆にこれはラッキーだ。ついてるぞ、私!仕事は決まらないけど。

 

最初にやってきたのは、念願のチーズケーキだ。

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これで半人前。なるほど、結構ボリュームがある。暑かったので、あっという間に食べてしまった。そうか、これが飲むチーズケーキか。酸味がちょっぴり効いててとても食べやすかった。

 

さてさて、次にやってきたのが、プリンアラモードだ。

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可愛い!そして美味しい!生クリームが他の店と違ってとても甘く、幸せな味がした。個人的には、チーズケーキよりこちらの方が好みだ。

 

スイーツをガツガツ頬張りながら、ゆったりおしゃべりした(お客さんは私だけ)。今日で2回目だけど、就職の悩み含めいろんな話をし、情報をもらった。こういう場所があるということは、人生を面白くしてくれる。ファストフードやチェーン店では提供できない価値だ。とても楽しい時間を過ごせた。

 

まとめ

念願の飲むチーズケーキを実食できてよかった。ラッキーなことにプリンアラモードも頂けたことだし、これでスイーツ部門はクリア。

 

次はオーナーのえもてんさんに会いに行こう。そして、パスタを注文しよう!

出入国記録を求めて法務省へ行ってきた

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2ヶ月前にインドネシアを訪問した際、パスポートを紛失した。その話はまたどこかで触れるとして、せっかく集めた諸外国のスタンプが、つまり旅の思い出が吹き飛んでしまった。ショックだ。一応日記は書き続けているから記録は残っているけど(写真は何度もスマホを壊したのであまり残っていない!)やっぱり寂しい。

 

そんな時、法務省では出入国記録が手に入るとの情報を得た。それは面白そうだ!法務省も行ったことないし、普段全く近寄らない霞が関界隈に遊びに行く良い機会だということで、行ってきた。

 

霞が関駅から地上に出ると、まず目に入って来るのが裁判所だ。うわあ、この通り知っているぞ!よくテレビで見るやつだ!

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穏やかじゃない通りだった。

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わあ、ここが裁判所か!裁判と聞くと、逆転裁判のイメージしかない。異議あり!!

 

そこからさらに進んで行くと、目当ての法務省が現れる。

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が輝きを失っている。。。

 

入り口には何人かの警備員が立っており、入ろうとすると要件を聞かれた。出入国記録が欲しいのですと伝えると、中に案内してくれた。

 

初の法務省だ!なんだか雰囲気が外の世界と違っていて、ワクワクした。さあいっぱい写真を撮るぞ!と思ったら、警備員さんに館内での写真撮影はお断りしていますと言われた。まあしょうがないか。というわけで、もう写真がない。


簡単な荷物チェックを済ませて、受付へ。そこで書類を1枚もらうので記入する。いつからいつまでの記録が欲しいですかと聞かれるので、期間は事前にしっかり決めておくと良い。

 

記入が終わると、地下の売店収入印紙300円と、返信用封筒と切手を買う。計402円なり。もちろん封筒や切手は各自で持ってくれば買う必要はない。

 

ほんで受付に戻って収入印紙を先ほどの用紙に貼り、返信用封筒に自分の住所と切手を貼って、本人確認書類(運転免許証など)を見せれば作業終了。特別時間もかからないし、複雑な手続きもない。楽チン。1ヶ月以内にお家に届くという。

 

ちなみに、わざわざ法務省に来なくても郵送にて申請は可能(その場合、住民票の写しが追加で必要)。平日に法務省に来れる人なんて限られているし、まあ当たり前だわな。ただ、法務省の雰囲気はなかなか面白いので、来れる人は来た方がいいんじゃないかと思う。無職でよかった。

 

作業を終えて、法務省を出る。

「あの、館内は撮影禁止だったんですが、外観を撮ることは可能ですかね?」

「はい、全く問題なしです!」

ということで、撮った。東京駅みたいな外観をしている。

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さあ作業も終わったし帰ろうかと思ったら、テレビドラマでよく見るアレを見つけた。

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わあ、警視庁だ!本物だ!

 

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隣で作業をしている警察官の方がいて、ドキドキしながら撮影した。いやあ、いい経験をした!

 

まとめ

法務省に行くと、出入国記録がもらえます。402円と本人確認書類があれば楽チンで作れます。郵送で請求もできますが、法務省はじめ霞が関ツアーが結構面白いので余裕がある人は来てみるといいかと。

 

さあ、記録到着を楽しみに待とう!

ピダハンの衝撃的な世界

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文化人類学がマイブームだ。

 

前回は、小川さやかさんの本でタンザニアを学んだ。今回は、アマゾンの熱帯雨林で生活するピダハンの話。

ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

 

 

アメリカ人のキリスト教伝道師兼言語学者である著者が、30年以上に渡ってピダハンの村を訪ね、生活を共にした記録。彼らは私たちとまったく異なるカルチャーで生きている。

 

例えば、彼らは私たちのように長時間眠らない。ちょこちょこ睡眠を1日中繰り返す。理由は2つあって、睡眠が短い方が強くなると信じていること。もう1つは、熟睡してしまうと蛇や恐ろしい敵に襲われて死んでしまうからだ。まさにタイトル通り、don't sleep, there are snakes なので、夜中でもピダハンの話声はあちこちから聞こえてくる。

 

例えば、彼らは性に奔放だ。結婚している場合は当然配偶者と性交するが、浮気もある。その場合、二人で共に数日間村を離れる。その間、残された方は嘆き悲しみ、相手を探す。しばらくして二人が戻って来て、そのあとも一緒に生活するようならそれは前の伴侶と別れたことを意味するし、元の相方の方へ戻ることもある。残された方がそれを許すかどうかは人による。ただ、その浮気の行為自体が社会的に蔑まれたり、文句を言われることはないらしい。比較的容易に離婚し、再婚する社会。また、歌や踊りの際には乱交が行われる。よって、同じ村の中には、自分と性交渉をした人が多数いるという状況になる。そのせいか、彼らは基本的に皆仲が良く、全員が親しい友人同士に見えるという。すごい世界だな。。。

 

例えば、彼らは数を数えられない。著者が8ヶ月間教えても、1から10まで覚えることができない。足し算もできない。

 

例えば、彼らには適者生存の文化がある。私たちは子供を大切にする傾向があるが、彼らは特別扱いはしない。2歳児がナイフを持って遊んでいても誰も注意しないし、それによって怪我をしても、それが学習の機会だと捉える(怪我した後で、思い切り叱って治療を施す)。最悪そこで命を落としても、それはもうそういう運命だったのだと受け入れるのだ。また、子供も一人で産むのが基本なのだが、その際に痛みや助けを求めて悲鳴をあげても、周りは助けない。それで死んだら死んだで、そういう運命だったのだと受け入れる。ちなみに彼らの平均寿命は、45歳。日本人の約半分だ。

 

ピダハンが信じるのは、己の力のみ。人に助けてもらうことはほとんど考えていない。自分の身体、力が尽きた時は死ぬ時だ。

 

そんな厳しい世界だが、彼らはとても穏やかで、笑顔が絶えないという。幸福度はとても高く、よそのカルチャーを受け入れることなく毎日漁に出て、食べ物を獲得して生きている。

 

面白いのが、最終的にキリスト教を布教しにきた著者が、無神論者に転向したことだ。彼がいかにキリスト教の素晴らしさを説いても、ピダハンには通じなかった。なぜかというと、ピダハンは「直接体験」を最重要視し、それ以外のものに関心を示さないから。

 

「イエス様はとても素晴らしいお方なんだ」

「ほう、なるほど。ところでお前はイエス様に会ったことがあるのか」

「いや、ない。ずっとずっと昔の人なんだ」

「そうか、お前は会ったことがないのか。じゃあどうでもいいな」

 

なんとシンプルだこと。彼らの生活圏にはテレビもなければラジオもない。映像がない。本もない。大事なのは、今、この現実のみ。だから過去にも未来にもほぼ関心がない。今を生きる。辛いことがあっても、笑って受け入れる。まさに、Living for todayの世界。そんな姿勢に、著者は感化された。目に見えないものを信じるという信仰よりも、直接体験と実証に重きを置くピダハンの価値観に感銘を受けたのだ。結果、彼は無神論者になり、家族は崩壊してしまった。

 

まとめ

すごく面白かった。こんな世界があるんだな。一度行ってみたいと思ったが、30分で発狂しそうなのでやっぱりやめておく。だって、アナコンダもいるし、羽虫はずっと飛んでいるらしいし、眠っている間にゴキブリやタランチュラが身体を這うらしい。耐えられますか?私には無理です!

文化人類学がおもしろい

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前回参加したトークショーで、文化人類学者の小川さやかさんに関心を持った。是非とも著書を!ということで、最新作の「チョンキンマンションのボスは知っている」じゃなくて、一つ前の著書、「その日暮らし」の人類学を読んだ。いや、そりゃ最新作が読みたいけれど、お財布事情が色々あるのだ。現実は厳しい。

 

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

 

 これが最新作。いつか読む。

 

「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)

「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)

 

 今回読んだのは、この本。

  

まず驚いたのは、文体の硬さ。いやいや、小川さんは文化人類学者であり、大学院の教授である。そりゃ論文も書くし、アカデミックな文体になるのも当然のことだ。ただ、トークショーでのキャラクターがとてもフランクだったこともあって、なんとなく柔らかい読み物なのかなと思っていたのでギャップがあった。読み終えられるのかなと不安になりながら、無い頭を絞って読んだ。そしたら、すごく面白かった。

 

 

さてさて、そもそも、文化人類学って何だろう。

 

文化人類学はこの世界に存在する、わたしたちとは異なる生き方とそれを支える知恵やしくみ、人間関係を明らかにする学問である。わたしたちの社会や文化、経済それ自体を直接的に評価・批評するよりも、異なる論理・しかたで確かに動いている世界を開示することで、わたしたちの社会や文化を逆照射し、自問させるという少々回りくどい方法を採る学問ともいえる。                        p25

 

なるほど、ざっくり言えば、私たちとは別のシステムで動く世界があって、それを調査して私たちの世界と比べることで色々考えようという学問か。海外に行って日本との違いを楽しんでいる私には相性がいい気がする。

 

アマゾン民族、ピダハン 

本書には、いくつかの異なる生き方が紹介されている。例えば、ピダハンというアマゾンの民族。彼らには、葬式や結婚式、通過儀礼がない。ありがとうやこんにちはなどの「交感的言語」も、左右の概念も、数の概念も色の名前もない。接体験にしか価値を感じず、過去や未来にも関心を示さない。彼らにとって生きるとは、今を生きることであり、己の力で生きていくことを意味する苦しいことがあったら、ただそれを笑って受け入れる。シンプルすぎてすごい。

 

詳しいことはこの本に。また読みたい本が増えてしまった。

ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

 

 

タンザニアのトングウェ人

タンザニア焼畑農耕民トングウェ人は、できるだけ少ない努力で生活を成り立たせようとしている(最小生計努力)。自分たちが食べる分しか食べ物を生産せず、余剰を作らない。しかし、友人や知り合いが遊びに来たら、しっかりともてなし食事を提供する。すると、もちろん自分たちの分が足りなくなる。贈与と返礼の関係があるので通常は帳消しになるのだが、来客の数やタイミングが決まっているわけではないので、時に自分たちが食べる分が無くなってしまうことがある。その場合は、別の集落に行って食べ物を分けてもらうのだ。こうすることで、「食物の平均化」が行われる。格差が消えていくシステムだ。

 

ここで面白いのが、人々が客人をしっかりもてなすのは、周りからの嫉妬や呪いを避けるためということ。ちゃんと食事を提供しないと、あとで陰口を叩かれたり恨まれたり呪われたりする、それを恐れて食事を分け与えるのだ。なんて息苦しい!

 

そういう世界だと何が起こるか。頑張らないのである。自分が頑張って大量の食べ物を生産したとしよう。しかしそれは、私有財産としてストックされるのではなく、ちゃんと分け与えなければいけないのだ。真面目に働けば働くほど損するシステム。だったら、最低限自分たちが食っていけるだけ生産する方が楽でいい。このシステムを「情の経済」と呼んでいて、アフリカの発展を阻む要因となっているという(今では利他的な道徳傾向として再解釈されているらしい)。

 

インフォーマル経済と香港

 

タンザニアは貧しい国で、サラリーマンや公務員として働いている人たちが少数派。人口の半分以上は、零細自営業として服や雑貨を売ったり、日雇い労働者として生活している。彼らの労働は政府の雇用統計に載っておらず、この経済圏をインフォーマル経と呼び、21世紀に入って中国やアフリカをはじめとする発展途上国間の交易が活発化したことにより規模が拡大。主流派の経済を脅かすもう一つの資本主義として台頭してきている。

 

インフォーマル経済の大きな舞台になっているのが、最近はデモの話題で持ちきりの香港だ。香港は、中国本土よりもビザを取るのが容易、不法労働や売春などの犯罪に寛容で、中国との国境で違法な売買も行われているらしい。つまり、ガバガバ。そこにアフリカ商人をはじめとする世界中の人が集まり、新自由主義的な世界観で騙し騙されの戦いを繰り広げている。かの有名なチョンキンマンションには、稼ぎを求めてツワモノ達が集うらしい。以前一度泊まったことがあるんだけど、特別何も面白いことは起きなかった。1階の入り口でインド人らしき人に馴れ馴れしい勧誘を受けて、ストレスフルなインドを思い出したくらい。やっぱり興味があるので小川さんの新著読みたい。

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

 

 

未来がわからないことがマイナスだとは限らない

タンザニアの人たちの生活は厳しい。就職している人が少ないので、みんな生活が不安定だ。しかし未来がわからないことを、彼らは悲観的には捉えない。家族で収入のバランスをとり、旦那が稼いでいたら奥さんが好きな仕事や思い切った投資を、逆に旦那が無職になったら堅い仕事をしてサバイブする。ジェネラリストとして多くの仕事を経験し、生計多様化戦略を取る。そうやってじっと好機を伺い、ここだと思ったら勝負を賭ける。

 

友人のジョニは、「明後日の計画を立てるより、明日の朝を無事に迎えることの方が大事だ」と語ったが、この言葉は、筋道立った未来を企図することの代わりに、今可能な行為には何にでも挑戦すること、そのためには常に新たな機会に身を開いておき、好機を捉えて、今この時の自分自身の持っている資源をかけていくことを意味している。                               p65

 

このたくましさに刺激を受けた。また、living for today(その日を生きる)スタイルの彼らに、

生きていることからのみ立ち上がってくるような自信と余裕、そして笑いが彼らにはあった。                                                                                                              p217

という点に興味を惹かれた。何かで表彰されなくたって、給料が少なくたって、異性にモテなくたって、就活がうまく行かなくたって、生きていることそれだけで自信を持っていいんだと考えてみると、なんだか愉快な気持ちになってくる。むやみに自分を責めるな、落とすな、しなやかに明るく生きよ。そんなメッセージをもらった気がした。

 

 まとめ

他にも、タンザニア人のネットワーク的生き方とか、私たちは勤労主義と怠け者主義の間で絶えず揺れ動いているとか、貸し借りの話など興味深い話がたくさん出てくる。とても面白かった。

 

文化人類学、いいっすね。 もっと読みたい。

 

これを書いている時点で、ピダハンの本を読んでいる。これがまた面白くて!まだまだ知らない世界がたくさんあるんだなと。感想はまた別の機会で。

小川さやかさんと家入一真さんのイベントに行ってきた

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1年ぶりに下北沢にやって来た。おお、駅が綺麗になっている!前回来たときは再開発かなんかでゴミゴミしていたので驚き。ちょっとぶらぶらしたいが、時間がない。本屋B&Bで行われる、小川さやかさんと家入一真さんのイベントに参加するためだ。

bookandbeer.com

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

 

この本の観光記念イベント。すごくいいタイトルだ。

 

イベントに参加した理由は、チョンキンマンション(重慶大厦)に以前泊まったことがあって関心があったのと、文化人類学者である小川さんの話が聞きたかったから。文化人類学という学問には以前から興味があった。私が海外に行く理由の一つに、世界を知りたい欲求がある。観光地にはあまり行かず、現地の人の生活や文化に触れ、コミュニケーションすることが楽しい。そんな自分と相性がいい学問なのではないかと。

 

このイベントの存在を知ったのがほんの数日前で、小川さんの著書をまだ1冊も読んでいない状態だけど、なかなか会える機会もないと思うので、えいや!と飛び込んでみた。

 

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本屋B&Bに来るのは2回目。前回は、水谷さんに会いに来たのだった。懐かしい。

hirosweets.hatenablog.com

 

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小川さんは終始笑顔だったのが印象的だった。とてもフィールドワークでアフリカのタンザニアに住んでいたようには見えなかった。家入さんは対照的に落ち着いていて、いいコンビだなと思った。話はとても面白かった。

 

あとでブログに書こうと思ってたくさんノートにメモをしたのだけど、字が汚くてほとんど読めない。しまった!大誤算だ!

 

なので、印象に残っている話を。うろ覚えなので間違っているかもです。

 

タンザニアの人々は、お金をそんなに信用していない。ある時ただの紙切れになる可能性があるからだ。じゃあ何が保険になるかというと、「人」だという。人とたくさん仲良くなっておけば、困った時にきっと助けてくれる。お金よりもずっとあてになる。だから、仲間を増やすことを大事にする。助け合いネットワークを作るのだ。

 

小川さんが現地の長屋に暮らしていた時、ある男性が女性に恋をして、その彼から恋愛相談を受けたと。一生懸命背中を押したが、相手の女性は家柄も良くどうせ自分には無理だと弱気になっている。そんな彼を見かねた周りの人たちが力を貸す。古着屋の人は一番いい古着を貸し、タクシーの運ちゃんは3時間車を貸し、小川さんはお金を貸し、といった具合に。彼は1日にしてハイスペック男子になった(すぐに剥がれるメッキだけど)。

 

そしてデートに誘ったら、なんと成功!しかも、最終的には結婚までしてしまった!なんだそれ!

 

小川さんが相手の女性に聞いた。「なんで彼と結婚したの?メッキなんて一瞬で剥がれちゃった何もない彼となんで?

 

そしたら、彼女は言った。「確かにメッキだったわ。彼は何も持ってない。でも、多くの人が彼を助けてくれた。もし私たちに子供が出来て何かハプニングが起きたとしても、またきっと彼は助けてもらえるに違いない。だからオッケーしたのよ」

 

これってすごく面白い。もし日本なら、こうはいかない。やっぱり結婚となると現実的な問題、つまり「お金」の問題が出てくる(女性の方がリアリストだと聞いております)。年収がいくらだとか、貯金はあるのかとか、ちゃんと年金を払っているのかとか(私の友人はデートして何回目かにそれを聞かれたと言っていた)。つまり、その人自体がどれだけ所有しているかを見る。ところがタンザニアの人は、国全体がまだ貧しいというのもあるけれど、持っているものよりも、どれだけ人と繋がっているか、信用されているかを見るのだ。

 

別の男性との話。小川さんが自分の職業を教授だと伝えると、携帯のアドレス欄を確認し、「やった!教授の友達はまだいない!君はレアだよ!」と、まるでポケモンカードを集める小学生みたいなことを言われたという。そうやって彼らはネットワークを構築し、助け合いの関係を作る。といっても、ヤクザのガチガチの義理人情のような世界ではなく、もっと緩いものだ。普段はこまめに連絡を取るわけでないけれど、有事の際や情報が欲しい時に、そのネットワークにメッセージする。すると、誰かが助けてくれる。そんな世界。とても面白い。タンザニアに興味が湧いた。

 

他にも面白い話がたくさんあった。例えば、家入さんの「5円を5円で売るおじさん」の話。西成だかどこかで、5円を5円で売っていたおじさんがいたらしい。それって、意味ないじゃんって思うのだけど、でもそれによってコミュニケーションは生まれると。「なんで5円を5円で売ってるんですか?」という質問から生まれるやりとりには価値があるんだと。

 

すると、小川さんもそれに同意。そして、プレゼント交換の話をした。もし1000円のプレゼントをもらったら、あなたはいくらのものを返しますか?100円のお菓子にしますか?それとも10万のブランド物のバッグにしますか?そんなマウンティング、しないですよね。きっと多くの人が1000円のプレゼントを返します。でもこれって、1000円を交換しているだけとも言えるわけです。じゃあ意味がないのかというと、やっぱりある。対等な関係性を確認したり、コミュニケーションが生まれるという価値があるのですと。面白い。

 

家入さんの、何か後ろめたいことをした時にコンビニ横にある募金箱に小銭を入れるとプチ懺悔した気持ちになるという話、ムカつくタクシーの運ちゃんに当たったら、あえてお釣りを全部あげちゃう話も興味深った。贈与によって気持ちが楽になったり、相手より優位に立ってみたり。見返りを求めない純粋な贈与は存在するのかなんて話も展開されて、面白いトークショーだった。

 

まとめ

タンザニアの助け合いネットワーク文化の話をする小川さんと、リバ邸やキャンプファイアの事業に取り組む家入さんの相性が良く、視野が広がる話がたくさんあって面白かった。小川さんの著書も是非読んでみたい。

 

アフリカは行きたいと思ったことはなかったけど、小川さんの話を聞いて関心を持った。そう遠くない将来、行ってみても面白そうだ。まあその前に就職してお金稼がなあかんけど!

しょぼい喫茶店の本を読んで

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しょぼい喫茶店の本

しょぼい喫茶店の本

 

 

先日、熱海に行く途中の電車内で読んだ。あまりに面白すぎて没頭し、海を眺めることもせずに一気に読み終えてしまった。今回はその感想を。

 

ちなみに、しょぼい喫茶店自体には既に2回訪れているが、まだ著者であり店主の池田さん(えもてん)には会えてない。それはそれで面白くて、毎回違う人とお話ができるのも立派な価値だ。

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感想

本当に面白かった。

 

何がいいかって、まずアジカンの後藤さん、phaさん、借金玉さんが推薦しているのがいい。そりゃ読みたくなるわ。帯の推薦文を誰が書くかって大事ですね。

 

んで、表紙をめくると、このメッセージである。

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この時点で私の期待値は上がっている。

 

さらにページをめくって、目次へ。

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第1章、僕は働きたくなかった。なんて訴求力のあるタイトルなんだろう!この時点で私の胸は高鳴った。

 

そして、第1章の7ページだ。

 

働いている間ずっとスイッチを入れ続けている、あの感じが本当に無理だった。「ちゃんとしていなきゃいけない」あの感じがすごく疲れてしまう。バイト先に行った瞬間、本当の自分を捨ててちゃんとした自分を演じるのが辛かった。

 

ああ、すごくわかるわ。私も苦手だわ。だから、今まで続けられたバイトは皆自分らしくいられるところだった。細かいルールがあったり、過度な演技が要求されたり、不機嫌臭が蔓延しているところは続かなかった。共感。うまく言語化できなかった感覚を言葉にしてもらって、納得感すごい。

 

たった7ページしか読んでいない段階で、絶対に面白い本だと確信した。で、実際にすごく面白い本だった。

 

ざっくり内容を書くと、就活に失敗して眠剤を飲んで死にたくなっていた大学生のえもてんさんが、親友との何気無いやりとりをきっかけに生きる気力を取り戻し、phaさんやえらてんさんに影響を受けて自営業で生きていくことに決め、ネットを通じて同志であるおりんさんと出会い、2人で実際に店を出してしまう話だ。そして最終的には、結婚してしまう話だ。すごくテンポが良くて、ドラマチックで、小説を読んでいるような気持ちになった。でも、実話だ。おりんさんの長めのあとがきは泣けた。こんなことって、起こるんだ。人生捨てたもんじゃないな。

 

面白かったという感想は本人たちに失礼な言葉かもしれない。でも、本当に面白かったのだ。主人公のえもてんさんが絶望から立ち上がって、あちこち頭をぶつけながら希望を見つけて、問題を解決して、時に調子に乗ったりしながら行動し続ける姿。劇的なおりんさんとの出会い。成功と挫折。ご両親やえらてんさん、カイリュー木村さんなどのイカした登場人物。これ映画化できるんじゃないか。

 

また、最後の方に飲食店の始め方、運営の仕方が少し語られている。これが結構勉強になって、しょぼい喫茶店は3つの側面から運営をしているらしい。しょぼ喫のストーリーを知らない人を相手にする普通の喫茶店モード(この時は緊張するらしい)、ネットや本などでストーリーを知っているコミュニティモード(肩の力を抜いて働けるらしい)、そしてイベントを開催するモード。これらを単体でやっていくのは難しいので、ミックスしていくのが良いとのこと。喫茶店モードだけでいくとハイクオリティを求められ続けるし、コミュニティだと常連ができるまでが大変だし、やはりそれだけで経営していくのはしんどいと。なるほど。。。

 

良いなあと思ったのは、

 

「しょぼい店は、人柄がいちばんの商品です」

「とにかく機嫌のいい人であり続ければ、徐々にではありますが、人は集まってくることも学びました」

 

そうですよね、機嫌って大事ですよね。学校や職場で不機嫌を味わったり疲れ切っている人がわざわざお金を出して行きたい場所は、戦場じゃない、くつろげる場所だ。先日熱海に行った際、いろんな個人経営のお店を訪れたけど、私の優先するポイントはまさにそこだった。気持ちのいい対応をされたら、リピートするわ。

 

まとめ

とても素晴らしいエモい本だった。生きにくさを感じている人たちの新しいバイブルになるかも。

 

是非とも、えもてんさんやおりんさんに会ってみたい。そして、早く飲むチーズケーキを食べたい、いや、飲みたい!

 

中目黒に行けば、うれしいプリンを食べて嬉しくなれる

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前回は、代官山の美味しいモンブランについて書いた。

 

で、その際ついでだから中目黒も行ってきた。代官山と中目黒ってすごく近くて、歩いて10ー15分くらいで行けてしまう。すごいなこのエリア。ちなみに、代官山にあるオシャレな蔦屋書店が、中目黒にもある。すごいなこのエリア。

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もちろん代官山も中目黒も私には縁がないエリアだし、普段は近寄らない。ただ、中目には私が前回来たときにすごく気に入ったプリン屋さんがあるのだ。今回はその話。

 

中目黒のうれしいプリン屋さんマハカラ

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場所 

 中目黒駅から、6−7分目黒川沿いに歩いたところにある。

 

入店すると、大変美しい女性スタッフの方が笑顔で応対してくれた。ああ、これが中目黒か。すごい。f:id:atoiuma:20190831131750j:plain

 

プリンは全部で4種類あった。うーん、迷うな。さすがに全部食べるわけにはいかない。カロリーすごいし、そもそもプリンというのはいっぱい食べるものではない。1つのプリンを、ゆっくり味わって堪能するのが本当の食べ方だ。よし、決めた。3つください。

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スタンダードなカスタード味。

 

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ミルクコーヒー味。

 

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抹茶とあんず味。この組み合わせは初めて聞いた。

 

大変美しい女性スタッフから商品をもらって、ああ名残惜しいなあと思いながら店を出る。まさか私が一人で3つも食べるとは夢にも思ってないだろうな。

 

さあ、実食タイムだ。まずは抹茶から。

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ああ、思い出した!ここのお店のプリンは、ずっしりしているのだ。とろけるプリンに価値を感じない私には、その質感が魅力的なのだ。濃厚な抹茶プリン、美味しいです。底にあるあんずカラメル、これもナイス。いやあ、早速嬉しいです。

 

なんで抹茶味のスイーツってこんなに美味しいのだろう。抹茶パフェ、抹茶チョコ、抹茶アイス、抹茶プリン。今まで一度も失敗したことがない。素晴らしい発明だと思う。ちなみに、本物の抹茶は苦いので苦手です。

 

次、ミルクコーヒー味。あっさりしているとのことですが、いかがでしょうか。

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ああ、これは美味しいわ!抹茶より美味しい。暫定ナンバー1です。味わうことを忘れて一気に食べてしまった(あかんがな)。嬉しい嬉しい。

 

そして最後、スタンダードなカスタード味。

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あらま。めっちゃ美味しい。これがナンバー1です。濃厚でずっしりしたプリン。日本一こだわり卵を謳っているだけあります。シンプルイズベスト、Simple is best! 歓喜

 

まとめ

久しぶりに来てみたけど、やっぱり美味しいうれしいプリン。

 

そういえば、1年ほど前に来た時の記事もあったので貼り付けておきます。

hirosweets.hatenablog.com

 

文章が若い気がする!やっぱり歳は取るのですね。頑張って生きていきましょう。