atoiuma’s blog

人生あっという間。マイペースにおもしろく。

安楽死を考える

NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」を見た。

www6.nhk.or.jp

 

すんごいものを見てしまったという感想。

 

病院関係者なら人が死ぬシーンにたくさん出会うかもしれないが、一般の人々がそれに遭遇する機会はほとんどない。誕生も死も、目に見えないところで日夜行われている。だから私は、人がどのように生まれるのかも、どのように死んでいくのかも経験がない。知らない。

 

話を聞くに、抗がん剤治療やらスパゲティ症候群やら、とてもじゃないが死を前にした人たちの環境は凄まじく悲惨で、壮絶なものらしい。

 

しかし、今回紹介された安楽死というのは、それと反して全くもって穏やかだった。静かな個室でベッドに横になる小島さん(52歳)。連れ添ってくれている2人の姉に感謝の気持ちを伝えながら、安らかに亡くなっていった。本当に亡くなる直前まで笑顔だった。

 

これはすごいことなんじゃないかと、何も知らないながらに思った。

 

小島さんは、多系統萎縮症という体の機能が徐々に衰え動かなくなっていく病にかかっていた。キーボードを打つのが難しくなったり、喋りづらくなったり、そして最終的には人工呼吸器をつけて生きていくことが余儀なくされる残酷な病だ。

 

実際に病院を訪れ、人工呼吸器をつけて生きている自分の将来の姿であろう患者さんを見てしまった小島さんは衝撃を受け、自殺を図る。生の喜びとは何か。生きているとはどういうことか。寝たきりになって、おしめを替えてもらっても、ありがとうもごめんねも言えなくなる自分。そのような状態でも生きていきたいかどうか。

 

小島さんは、安楽死を選んだ。

 

もちろんご家族は複雑な心境で、反対する人もいた。でも最終的には、小島さんの意志を尊重して、実行されることになった。

 

今現在、日本では尊厳死と言って、延命治療を控えたり、中止することは消極的安楽死という形で行われ始めているが、安楽死は違法。もし医師が行うと、殺人罪に問われてしまう。

 

そこで、外国人患者も受け入れている安楽死合法の国、スイスへ行くことに。スイスにはいくつかの安楽死団体があり、ここではライフサークルという団体が紹介されていた。会員数はおよそ1660人。そのうち日本人は17人。日本人が急激に増えているとのこと。

 

「スイス人にとって最も重要なことは、権利を行使したいということです。生きることも死ぬことも私たちの権利だと思います」という代表の言葉は心に残った。

 

スイスに飛んで、安楽死の手続きを始める小島さん。

 

安楽死には必要な4つの要件がある。

  1. 耐え難い苦痛がある
  2. 明確な意思表示ができる
  3. 回復の見込みがない
  4. 治療の代替手段がない

この要件を満たしていた小島さんは、2日間の猶予が与えられる。ここで考えを改め、キャンセルしても良い。

 

小島さんは、考えを変えなかった。

きりがないんだよ。人間なんて、いつ死んでも今じゃないような気がするの。私だって今じゃないかもしれない気持ちは無きにしもあらずよ。

 

そして、安楽死が実行された。

 

一方で、小島さんと別の選択をした人もいる。

 

同じく多系統萎縮症と診断された鈴木さん(50歳)は、人工呼吸器をつけるかどうかの選択を迫られていた。家族は、本人の意思表示が難しくなる前に確認しなければならない。娘さんは、「姿があることは生きてるってことでしょ。姿があるかないかは私の中ですごくでっかい」と語っていた。

 

最終的に、鈴木さんは人工呼吸器をつけて生きていくことに決めた。理由は、「家族との何気ない会話」とのことだった。体が動かなくても、喋ることが出来なくても(目を瞑ることでイエスの意思を伝えることができる)、家族とコミュニケーションできる喜び。それが鈴木さんにとって、生きていく支えなのだ。

 

まとめ

正解なんてない。それぞれがそれぞれ納得のいく形で、死を迎えればいい。ただ、選択肢はあったほうがいいなと思った。小島さんの最期は、本当に安らかで、ご家族とも感謝の気持ちを交換し、笑顔で亡くなられた。もしあの姿が死のスタンダードになったとしたら、私たちの死の捉え方が大きく変わる、それくらいに衝撃的なものだった。

 

小島さんが今回の撮影を引き受けた理由は、この番組を通じて日本でタブー視されている安楽死の議論が進むことを願ってのこと。すごいことだと思う。死ぬ瞬間までカメラを同行させるのだから、ご家族も含めて強い覚悟が必要だったはず。

 

日本は少子高齢化が進んでおり、一番層が分厚い団塊の世代も70代に突入した。死を真剣に意識する人が増えれば、自然と安楽死の話は進む気がする。誰だって苦しんで死んでいきたくはない。番組を視聴した直後の今の気持ちとしては、安楽死を自分が選択する可能性はすごく高いと思う。

 

一度自分の人生、そして死について考えたい。人と語ってもいいなぁ。 

インドネシアには「ゴムの時間」が流れている

来月にインドネシアに行く予定。

 

それに伴い、事前学習の記録を。

 

読んだ本は、こちら。 

インドネシアのことがマンガで3時間でわかる本 (アスカビジネス)

インドネシアのことがマンガで3時間でわかる本 (アスカビジネス)

  • 作者: キムテソン,中村正英,河江健史,渡邉裕晃,鈴木隆宏,飛鳥幸子
  • 出版社/メーカー: 明日香出版社
  • 発売日: 2013/11/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

2013年ということで若干情報が古いが、まあ大意を把握するには良いでしょうということで。

 

基本情報

人口が2億5千万を超えており、世界第4位。面積は日本の5倍で、東西の長さはアメリカとほぼ一緒。

 

インドネシア多民族国家であり、300とも500とも言われる多数の民族が共存している。言語の数も数百あるが、共通語としてインドネシア語がある。ちなみに、インドネシア語は習得が簡単な言語と言われることが多いが、それは共通語として皆が覚えやすいように作ったから。面白い!

 

国民の9割近くがイスラム教徒だが、国教がイスラム教というわけではない。カトリックも1割ほどいるし、リゾート地として有名なバリ島は、なんと95パーセントがヒンドゥー教。ちょっとヒンドゥー教も勉強しないとな。

 

親日

日本食レストランもたくさんあるし、ドラえもんをはじめとするアニメも大人気。モールやスーパーにはどら焼きが売られているらしい。親日の理由としては、オランダからの独立戦争で残留日本兵インドネシア軍とともに戦ってくれた説だったり、戦後の経済支援だったりと色々あるらしい。これはちょっと現地で聞いてみたい。

 

ちなみに、日本人女性を娶ることがステータスという一面もあるらしい。日本でタレントをやっているデヴィ夫人は、スカルノ元大統領の第三夫人(イスラム教は一夫多妻制)。

 

そう言えば、私の知り合いの女性が1年間ジャカルタに留学していたが、モテたと言っていた。結婚も申し込まれたらしい。日本人女性が外国でモテるという話は本当によく聞く。逆に、男性がモテたという話は聞かない。。。。

 

ゴムの時間

インドネシア人は時間にルーズらしい。時間がゴムのように伸び縮みするから、そんな名称がついたとのこと。遅刻に寛容な国民性と、渋滞がひどいジャカルタ。果たして私は楽しい時間を過ごせるのだろうか。。。不安だ。。。

 

割り勘がない

イスラム教には「喜捨」というものがあって、つまりは寄付ですね。恵まれない人たちにお金を与えることで徳が積み重なり、死後の世界で天国に行ける確率が上がるというシステム。

 

それに伴い、「豊かな人がみんなの分を払う」という慣習があるらしい。持ってる人が持ってない人に差し出すのは当たり前でしょと。なので、こちらが奢って、向こうがお礼を言わなかったとしてもどうか怒らずにと。そうか、もし私が現地の人と食事をする機会があったら、本当に全額出すことになるのかな。試してみたい。

 

中東と比べて緩い宗教観

イスラム教ではお酒を飲むことが禁じられている。しかし、インドネシアには「ビンタンビール」という巨大なビール会社が存在しており、お酒を飲んでいる人もいる。また、肌の露出は避けることがイスラムの教えだけれど、JKT48はミニスカート姿で踊っている。女性が男性に変な気を起こさせないためにつけるヒジャブインドネシア語では、ジルバブ)も3人に1人はつけていない。

 

イスラム教というと、どうしても厳しいものをイメージしてしまうが、インドネシアの場合は随分と緩めのようだ。もちろん中には敬虔な信者もいるから一概には言えないけれど。これもぜひ現地で体感してきたい。

 

まとめ

人口がモリモリで、親日で、緩い宗教観を持つイスラム教徒の国。興味深い。

 

訪れる前にちょっとインドネシア語を学んで、現地の人とコミュニケーションできたらと思っている。

 

ちなみに、イスラム教について学んだ記録はこちら。

hirosweets.hatenablog.com

「あなたの番です」がとにかく面白い

毎週日曜日の22時30分から日テレで放送しているミステリードラマ「あなたの番です」がすごく面白いという話を。

www.ntv.co.jp


企画、原案が秋元康、2クールのドラマとなかなかワクワク感のあるこのドラマ。

 

存在を知ったのはごく最近で、何やら評判が良いようなので見てみた。

 

そしたら、ハマった。既に9話が放映されているのだが、huluで一気に観てしまった。むちゃくちゃ面白い。次が楽しみでしょうがない!

 

じゃあ何が面白いのよって。

 

ストーリーが面白い

説明はホームページに任せましょう。

www.ntv.co.jp

 

年の差夫婦がやってきたマンションで、殺人ゲームが行われるというもの。

 

とにかく登場人物が皆個性的で、癖がある。そしてみんな怪しく見える。一度見たら先が気になってしまって止めどころを見失う。まるで浦沢直樹の漫画のよう。ちなみに、夜中に一人で観ていたら怖くなってトイレに行けなくなってしまったのは内緒。友達や恋人、家族で一緒に観て、終わったら感想や考察を言い合うスタイルが良いと思う。

 

コメディ要素もある

笑えるところも多い。生瀬さんのキャラクター、皆川猿時さんの怯えっぷり、峯村リエさんやラーメンズ片桐仁さんの演技、その他セリフも細かいところにユーモアがあって楽しい。私は怖がりなのですごく助かる。緊張と緩和。

 

袴田吉彦

説明はしない。 

 

田中圭の甘いセリフの数々

田中圭さんと原田知世さん演じる手塚夫婦、すごく仲がいい。もう見ているだけで血糖値が上がっちゃうくらいに甘い。甘ったるい。

 

15歳年上の奥さんは知的で落ち着いているのだが、年下の旦那さんが子供らしさを残しているピュアな人で、好き好き攻撃が止まらない。

 

その好き好き攻撃に使われるセリフが、良いのだ。甘いけど、アイディアが凝縮されているというか、こだわりを感じる。だから、ラブソングやラブストーリーに全く関心がない私にも、不快に聞こえない。おお!って思う。毎回どんな甘いセリフが飛び出すのか楽しみにしている自分がいる。

 

まとめ

すごく面白いです。次週が第10話で最終回ということですが、このドラマは2クールなのでまだまだ続きます。この世界を2クール味わえるってのはとても嬉しい。

 

視聴率は1桁台らしいけれど、もうみんなテレビでドラマは見ないのではないか。時間になったらテレビの前に集まって、15秒×いくつかのCMを見るスタイルなんて、もう私にはできない。Huluで見た方が快適。ということでもっと多くの人が見ているはず。

 

ちなみに、huluオリジナルストーリーとして「扉の向こう」というスピンオフ的なものがあります。これを見ると本編では語られなかった登場人物の日常や背景がわかる。やっぱりhuluに入って見たほうが楽しめると思います!

 

平沢あくびさんの初恋の人は信号機のおじさん

さて、先週に引き続き、今回も平沢あくびさんが金曜日のどっち!?に出演したのでチェック。

 

4回目の出演となる今回は、まさかの密着取材ということで、どんだけあくびさんプッシュされてんだよって。視聴者の反応が良いのだろうか。すごい!

 

中野→吉祥寺→多摩川という流れ。

 

中野

昔中野に住んでいたそうで思い出の場所だと。夜中眠れなくなると、自転車を飛ばして中野サンプラザまでやって来てベンチで眠っていたというまた一風変わったエピソード。

 

吉祥寺

「こしの」という和菓子屋の最中がお気に入りで、よく訪れるらしい。聞いたことないので調べたら、並ばないと買えないようかんがあるみたいで人気店のよう。スイーツ好きとして行ってみたいな。

 

喫茶MOREでニガミ17才のボーカル、岩下さんと合流。このお方も変わっているんだろうなあと思っていたら、やっぱり変わっていた。新時代令和を迎えて1ヶ月経った今、スマホを持っていないらしい。それはちょっと不便なんじゃないだろうか。。。スマホを持つと画面ばかり見て空を見なくなってしまったということで持たない選択をしたようだけど、すげえ。。。あくびさんとは感性が似ており、気が合う様子。すげえ。。。

 

あくびさんって随分変な人だけど、演劇はやってるわ、小・中学生の時はモデルやってるわ、書道は準7段だわ、絵は描けるわ写真もできるわで、グッズ物販のデザインもやってるらしい。多彩な人!

 

そのクリエイティブを支えているのが夜に見る夢で、毎回ボイスメモに録音してそこからアイデアを作り出すらしい。なんとまあ!ちなみに、私がニガミ17才を知るきっかけとなった「ただし、BGM」のPVも彼女の夢が元になっているとのこと。なんとまあ!

www.youtube.com

 

変わったところだけじゃなく、実は多彩だったあくびさん。学生時代はいじめられていたらしい。わかる気はする。モデルやってて可愛らしいし、多彩だし、個性的だし。嫉妬やら同調圧力の対象になったのだろう。

 

そんな時に彼女を救ったのが、赤信号のおじさん。何言ってるのかわからないと思うので説明すると、横断歩道にある歩行者用の赤と青の信号機の絵になっているおじさん。自分で書いててもよくわからないが、あくびさんは「」に初恋をしたらしい。登校途中に「学校に行かなくても良いんだよ」とメッセージを送ってくれるような気がしたとのこと。これはすごい話だ。。。

 

多摩川

あくびさんが探し求めていた、LEDじゃない赤信号のおじさんを発見。大喜び!

 

スタジオ

あくびさん、霊感もあるらしい。で、エロい動画を見ると消えていくらしい。もうお腹いっぱい。

 

まとめ

今回は丸ごとあくびさん特集だったので情報量が多かった。面白かった。

 

で、なんと来週の1時間スペシャルにもまた出演するらしい。もうレギュラーじゃん!ニガミ17才を広められるなら他の番組のオファーも受けたいということなので、これからもどんどん露出が増えていくかもしれない。流れがきてまっせ!

生き苦しいなら、世間を増やせ

鴻上尚史さんの新刊「空気」を読んでも従わない、を読んだ。

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欧米の神様は、一神教である。一方私たち日本人の神様は、「世間」である。

 

世間とは、「あなたと、現在または将来、関係のある人たち」のこと。具体的には、クラスメイト、塾の友達、地域のサークルや近隣の人たちのこと。

 

この世間にはいくつかルールがあって、それによって私たちは息苦しさを感じる。例えば年上が偉いだとか、仲間外れを作ることで団結するだとか。同調圧力も強い世間が生み出す。「世間体を気にする」という言葉もあるように、私たちはその枠でうまく生存できるように人の目を気にしたり、納得のいかないことを飲み込んだり、尊敬に値しない年上を形だけでも敬ったりしている。

 

世間の反対に、「社会」がある。社会とは、「あなたと、現在または将来、なんの関係もない人たち」のこと。具体的には、道ですれ違った人、電車で隣に座っている人、コンビニバイトの人、隣町の学校の生徒など。

 

で、ちょっと考えればわかるのだけど、私たち日本人は世間で生きるのに慣れており、社会の人たちとコミュニケーションするのが苦手。だから3.11の震災後もしっかり列に並んでルールを守るし、家やお店を襲ったりしない。一方で、駅の階段でベビーカーを運んでいる女性を助けることができない。世間では優しく振る舞えるが、社会相手、つまり見ず知らずの人に対してはコミュニケーションするのが恥ずかしかったり怖かったりしてしまう。

 

面白いのが、なんと欧米には「世間」がないらしい。あまり欧米に行ったことがないのでわからないけれど、エレベーターに乗ったら簡単な世間話が始まったりするそうだ。スーパーに行っても「Hi!」と声をかけられると。さっきのベビーカーの話でいうなら、声をかけて助けることが日本人に比べて容易にできると。

 

驚いたのが、恋人との出会いの場所。日本では大体、学校や塾、バイト先や職場など知っている人がいる場所、つまり「世間」で出会うことが多い。しかし欧米では、公園、列車、銀行、レストラン、バーなど知らない人たちが集う場所、つまり「社会」で始まるらしい。すごいなそれは!

 

そういえば、フランスのパリに留学していた岡本太郎は、日本に帰国した際、電車で気になる女性がいた時に視線を送ってアピールしようとしたら、目を背ける人ばかりで残念な気持ちになったと言っていた。面白すぎる。日本の価値観だと電車で関係を始めようなんて考えられない!

 

つまり、欧米人は、知らない人とコミュニケーションすることに抵抗がないのだ。これは日本と大きく違う点だ。

 

なんでそんなに違うのか。それが最初に書いた「一神教=神、世間=神」の違いによるものということなんだけど、加えて、狩猟民族と農耕民族の違いも大きい。

 

日本人は村で一体となって農業をすることで生きてきた。協力しないと死ぬ環境。その中で協調性のない人間は村八分となり弾かれた。生きるためには、世間でうまくやっていかないといけない。そんな時代が長〜く続いちゃっていた(明治時代にようやく「社会」がやってきた!)ので、それが今の私たちにも受け継がれていると。なるほど。

 

という感じで、欧米や海外の文化と比較しながら日本の息苦しさに迫っている本。日本人にとっての当たり前が、相対的に見ることで解体されていくのが気持ちいい。

 

それにしても鴻上さんの文章は丁寧で読みやすい。演劇という世界でずっと生きているからなのか、絶えず人間を観察してきたからなのか、的確に人間という生き物を捉えていて言葉に説得力がある。そして、愛情も感じる。人が相談したい相手というのは、そういう人だ。AERAの人生相談が人気のようだけど、そりゃそうだなと納得。

 

ちなみに、ではどうしたらこの息苦しさから逃れらるかなんだけど、世間を増やすことが挙げられていた。世間が一つだとそこにしか居場所がないために従わざるを得ないシチュエーションが増えるし、あまり深く関わりすぎると他者を排他することで団結し始めるので危険。世間を増やすことで比重を下げろと。学生にとっての塾、社会人にとってのサークルなんかがそれに当たる。

 

で、それは無意識に私がやってきたことだなと。私自身は集団に属するのが苦手で、コミュニティというよりも一対一の関係性を築くようにしている。 バイトは基本ダブルワークだし、旅先でも現地の人となるべく交流するようにして、縁があれば連絡先も交換する(英語が話せて良かった!)。そうやって多様な世間を作ると視野も広がるし、愛想笑いでコミュニケーションする必要が減る。世間は増やしたほうがいい。

 

ちなみに、世間との戦い方も記載されているので、興味ある方は一読を!敵を知れば対策も立てられるってもんだぜ!

まとめ

岩波ジュニア新書から出ているということで、思春期の学生をメインターゲットにしている。これを読んで救われる学生は多いはず。鴻上さんのような大人がちゃんといるんだとわかることは、思春期にすごくプラスなことだと思う。両親や学校の環境に恵まれなかった人は特に。

 

もちろん大人にも面白いですよー。 日本社会に生き苦しさを感じている人はぜひ。

 

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面白い箇所を折ってメモしていたら、こんなになってしまった。。。

 

そうそう、これも良い本です。引きこもっていた時に読んで感銘を受けて、そこから鴻上さんのワークショップに参加した時代もあったな。。。

孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)

孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)

 

 

イスラムについて勉強したのでメモ

昨日、イスラーム圏の断食月であるラマダンが終わった。

 

実はラマダン時期にインドネシアに行こうと企んでいたのだが、現実は厳しかった。行ってみたかったな、インドネシア。味わってみたかったな、ラマダン。

 

さて、今回はイスラムについて学んだことのメモ。読んだ本はこちら。

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

 

 

イスラム唯一神アッラーに従うの意味。イスラム教徒とは、イスラムする人、つまり教えに従う人たちのことを指す。神様が全てを決めるので私たちは従うだけ。だから、成功も失敗もただ受け入れる。成功したのは自分に才能があったからじゃなく、たまたま。失敗も自分の能力が低いのではなく、たまたま。子供を授かるかどうかも、結婚がいつまで続くかも、天国か地獄かも全部神様次第。自主性がないとも言えるし、余計なストレスを抱えずに生きている人たちとも言える。

 

面白いのは、神は一つという考えなので、ユダヤ教キリスト教と同じ神を信仰しているということになる。もし別の神様になってしまうと、神様が複数いることになってしまうので。

 

日本と違って遺体は焼かずに埋葬する。世界の終わりがやってきたとき、神様が降りてきて一人ずつ天国に行くか地獄に行くかのジャッジ(最後の審判)が行われるのだが、その時に肉体がないと困るから。面白い。

 

イスラム教徒は今世界で15億とも16億とも言われている。当然人によって敬虔度に違いがある。イスラム教徒は豚肉とお酒を摂取しないのだが、酔わなければいいんだと解釈してお酒を飲む人もいるし、お菓子に入っている微量なものでもアウトな人もいる。

 

ただ、みんなに共通しているのは死後の世界を信じていることみんな天国に行きたいので、そのために必要な善行を積むことを大事にしている。だからイスラム教徒は割と優しいそうだ。実際六信五行という教えには、喜捨といって寄付のすすめがあり、それは神様への寄付ということで天国に近づくとのこと。

 

もちろん彼らも人間なので、意地悪をしたり、観光客相手にボッタクリを働くこともある。しかしそのあとには、何かいいことをして取り返そうとするというから面白い。ちなみに、イスラム教徒の物乞いはお礼を言うことがないらしい。「俺に寄付できるおかげでお前さんは徳が積めて天国に近づけるんだ、感謝しな!」くらいの気持ちだと言うことで。この話、インドでも聞いたことがあるな。いいね!

 

イスラムと聞くと、正直怖いイメージがある。「テロ」の言葉がどうしてもちらついてしまう。しかし著者は、むしろ子供連れの旅行にイスラム圏はオススメだと言う。というのも、イスラムの教えは弱者救済だから、お年寄りや子供にすごく優しいらしい。お医者さんも例外ではなく、患者さんに対して親切な方が多いとのこと。それは知らなかった。ちょっと確かめてみたい。ちなみに、イスラム教が国教であるマレーシアに行ったことがあるけど、特別優しいという印象は受けなかった。

 

なお、子供と年長者の他に、女性も大事にする文化。家の中で一番強いのはお母さんということです。

 

女性といえば、イスラム圏の人たちはヒジャブと呼ばれる布を被っている。その理由は、男性に変な気を起こさせないため。個人的にこれは発見で、実際に写真を見比べればわかるけど、髪が見えるかどうかで印象は劇的に変わる。布に覆われてしまうと確かに女性の魅力が減っているように感じる。女性の美しさってのは髪によるところが大きいんだなという発見。美容室にお金をかける女性への理解が増した。

 

もちろん、家に帰って旦那と二人きりになる時は、ヒジャブはつけない。警戒する必要がないからだ。外見に無頓着なわけじゃなく、外での男性トラブルを避けるためのヒジャブなので、中はしっかりおしゃれしていることが多いそうだ。なお、下着も派手らしい。もちろん直接見ることはできないが、街にある下着屋さんを眺めれば想像がつくとのこと。ちなみにちなみに、旦那さんが奥さんの下着を買いに下着屋さんに行くことは普通のことらしい。すごいなそれは。。。

 

注意事項として、男性が女性をまじまじと見るのはご法度。まあこれは日本でもよろしくないけれど、イスラム圏ではより注意が必要。というのも、男性が女性に微笑むとそれだけで誘惑と認定されるらしい。イスラム教徒の夫婦は一般に日本や欧米よりも固く結ばれていることが多いそうで、微笑んだことからトラブルに発展するケースもあるとか。これはちょっと怖い。

 

一夫多妻制について。四人までオッケーということだけれど、もともとこの制度ができたのは、戦争等で稼ぎ頭の夫、父親が亡くなって生活に困窮している女性を助けるためのものらしい。性欲を爆発させるためのシステムではないと。さらに、どの奥さんにも平等に接するというルールもある。つまり、一人目に飽きて二人目にぞっこんになっても、プレゼントは同じ頻度に同じ額のものを渡さないといけないし、それこそ性交渉の数ですら統一する必要がある。なるほど、思っていたよりもずっと大変そうだ!

 

ちなみに、結婚する際にはあらかじめ男性側が女性側に婚資と呼ばれるお金を払うらしい。それは離婚する際も取り返すことができないもの。言ってみれば、結婚するときに離婚した際の慰謝料を前払いしているようなシステム。つまり、イスラムでは全てが神様が決めることで、永遠の愛なんてハナから信じちゃいないという話。友人知人を呼び寄せてみんなの前で永遠の愛を誓うキリスト教とは大きく違う点。面白い。

 

 

まとめ

たくさん書いてしまった。他にもいろんな情報が盛りだくさん。楽しくイスラム文化を学べるのでよければどうぞ。

 

この本で得た知識を元に現地を訪ねてじっくり観察し、人と交流し、文化を味わいたい。

 

やっぱり私は異文化が好きだわ。日本と違う世界が存在してくれて本当に嬉しい。

 

浅草の珈琲館は居心地がよく、しかもホットケーキが美味い

友人と会うために浅草に行ってきた。

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スカイツリーと筋斗雲。

 

浅草は平日でも外国人や修学旅行生で大にぎわい。雷門の前には写真を撮る人の海。最近は本当に外国人を当たり前に見るようになってもう驚かなくなってしまった。

 

混んでいる街は当然店も混んでいる。ちょい時間をずらして13時に集合してみたけれど、ごちゃごちゃしている。ストレスだ。

 

そういう時に立ち寄るのが、珈琲館。

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場所 

浅草駅から雷門を超えてちょっと歩いたところにあります。

 

ここの良いところは、広いスペースで落ち着けることと、何より適度に空いているというところ。人混みやごちゃごちゃしているところが苦手な私にとって、空いているカフェの存在は本当にありがたい。浅草のオアシス。スターバックスとは大違い。

 

で、ここに来たら毎回頼むのが、ホットケーキ。

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これが美味い!ここのホットケーキは、何もつけなくても美味しい。1枚目はバターやシロップをつけて、2枚目はシンプルにそのまま。いいね!エッグスンシングスのパンケーキとは大違い。まああそこのはクリームやシロップ前提の生地だからそれはそれでいいんだけど、ヘナヘナ生地よりもこっちのきっちりしたほうが好み。ちなみに、2枚で390円なり。表参道のパンケーキどもとは比べ物にならない安さ!エクセレント!

www.kohikan.jp

 

コーヒーと一緒に食べるとまたいい感じ。アイスコーヒーは薄めか濃いめが選べます。

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まとめ

広くて空いてて、しかもホットケーキが美味い浅草の珈琲館。おすすめ。